春休みなのに休みがないってどういうことだ…
まるでただの「春」じゃないかwww
↑受験生ってそういうことなんですね。
まあいいや。
受験シーズンに入る前に、祖父と一緒に成田空港まで行って、無線を聞いたり写真を撮ったりしたのですが…
失敗でしたね。余計に趣味に深入りしていくのが目に見えるw
↑多分ベストショット。滑走路16Rに着陸するANAのボーイング777-300ER。
ANAのロゴの後ろにあるのは、
「Forward together as one ● Japan(心をひとつに●がんばろう日本)」
大震災後に追加されたロゴ。
自分は、これは単なる宣伝目的なような気もする。
まあ、それは置いておいて、タイトルどおりに航空管制の話を。
前回は航空管制官の側から航空機の動きを見ていきましたが、今回は航空機の立場から見ていきます。
ロサンゼルス発成田行きのユナイテッド航空891便が、成田空港に着陸するまでの交信内容と機窓を録音録画し、公開していました。
ユナイテッド航空では、無線交信の内容が聞けるサービスを全席で提供していて、一度は乗ってみたいものです。
↑数年前にコンチネンタル航空と合併したため、
※1:現在もこのサービスが行われているかは不明
※2:891便は現存しない(同じロス発32便、最も数字が近いのはシカゴ発881便が存在)
ユナイテッド航空891便の交信内容(YouTube)
ユナイテッド航空891便が到着する16時台は、欧米やアジアからの国際線、地方からの国内線が多く到着する時間帯で、この891便も空港へのアプローチでも遠回りを強いられています。
ユナイテッド航空891便が飛んでいる周囲にいるのは、着陸する順番に
トロント発 エアカナダ001便 ボーイング777-300ER
コールサイン:AirCanada 001 略号:ACA001
名古屋発 全日空3204便(廃止) フォッカーF-50
コールサイン:AllNippon 3204 略号:ANA3204
ロサンゼルス発 ユナイテッド航空891便(廃止) ボーイング777-200ER
コールサイン:United 891 略号:UAL891
ロンドン発 全日空202便(廃止) ボーイング777-300ER
コールサイン:AllNippon 202 略号:ANA202
ホノルル発 デルタ航空617便 ボーイング747-400
コールサイン:Delta 617 略号:DAL617
ソウル仁川発 全日空908便(廃止) ボーイング767-300ER
コールサイン:AllNippon 908 略号:ANA908
となります。
全日空の廃止便が多いな・・・
- 全日空3204便→全便ジェット機化され、便名も変更
- 全日空202便→羽田空港再国際化により、発着地を羽田空港に変更
- 全日空908便→元々子会社が運航していた便で、合併の際に廃止
まあ、細かい解説は追々やっていきますので、まずは最初から聞いていただきましょう。
最初に交信するのは、成田空港への到着機を管理する東京レーダー。レーダーという無線局が開局するのは、到着機の多いこの時間帯のみで、他の時間は東京アプローチが担当。羽田空港と百里基地の空域に挟まれ、非常に狭く複雑なエリア内を飛び交う航空機を整理するのは至難の業です。
エアカナダ001便「...1202,Aircanada 001.」
(周波数120.2に変更、ACA001。)
デルタ航空617便「Radar,Delta 617,9600 for 6000.」
(レーダー、こちらDAL617、高度9600フィートから6000フィートへ降下中。)」
東京レーダー南「Delta 617,Tokyo radar,roger.」
(DAL617、こちらレーダー、了解。)
東京レーダーには、空港から南側を担当するセクションと、空港から北側を担当するセクションがありますが、先述したとおり、羽田空港や百里基地の空域と重なるため、基本的にどの到着機も海側から進入してきます。
東京レーダー南「United 891,turn right heading 330.」
(UAL891、磁方位330へ右旋回せよ。)」
ユナイテッド航空891便「Right turn 330,United 891.」
(了解、磁方位330へ右旋回する。)
先行している航空機との間隔が詰まったのか、北寄りに迂回するよう指示されました。
東京レーダー南「Allnippon 3204,contact radar 120.2」
(ANA3204、レーダーと周波数120.2で交信せよ。)
全日空3204便「Contact radar 120.2,Allnippon 3204.」
(ANA3204、了解、切り替える。)」
全日空908便「Ahh,Narita radar,Allnippon 908,leaving 12000 descend 10000,heading 210.」
(あー、成田レーダー、こちらANA908、高度12000フィートより10000フィートへ降下中、磁方位210で飛行中。)
東京レーダー南「Allnippon 908,Tokyo radar,roger,descend and maintain 7000.」
(ANA908、こちら東京レーダー、了解、高度7000フィートへ降下せよ。)」
全日空908便「Descend 7000,Allnippon 908.」
(了解、7000フィートへ降下する。)
東京レーダー南「Allnippon 202,turn right heading 270.」
(ANA202、磁方位270へ旋回せよ。)」
全日空202便「Turn right heading 270,Allnippon 202.」
(ANA202、真西へ旋回する。)
矢継ぎ早に送られる指示。それにしても全日空の路線網には圧倒されますね。
東京レーダー南「Delta 617,turn right heading 300.」
(DAL617、磁方位300へ右旋回せよ。)
デルタ航空617便「...」
東京レーダー南「Delta 617,turn right heading 300.」
(DAL617?磁方位300へ右旋回せよ。)
デルタ航空617便「Right turn 300,Delta 617.」
(磁方位300へ右旋回する。)
聞き取れなかったのか、交信内容を再送信していました。
東京レーダー南「United 891,reduce speed 210 knots,then descend and maintain 4000.」
(UAL891、210ノットに減速し、高度4000フィートへ降下せよ。)
ユナイテッド航空891便「210,then down 4000,United 891.」
(速度210ノット、4000フィートまで降下、UAL891。)
東京レーダー南「Allnippon 908,reduce speed 230 knots.」
(ANA908、230ノットに減速せよ。)
全日空908便「Reduce speed 230...now already 220,Allnippon 908.」
(230ノットへ減速…こちらANA908、既に220ノットまで減速している。)
東京レーダー南「Allnippon 908,roger,maintain 220 knots.」
(ANA908、了解、220ノットを維持せよ。)
全日空908便「Maintain 220,Allnippon 908.」
(220ノットを維持。)
東京レーダー南「Delta 617,reduce speed 210 knots.」
(DAL617,210ノットへ減速せよ。)
デルタ航空617便「Fall 210,Delta 617.」
(210ノットへ減速、DAL617。)
東京レーダー南「United 891,contact radar 1202」
(UAL891、レーダーと周波数120.2で交信せよ。)
ユナイテッド航空891便「1202,United 891,good-day.」
(UAL891は120.2に切り替える、さようなら。)
ここから、担当するセクションは、東京レーダー北になります。このときは南風が吹いていて、北側から滑走路に進入するため、滑走路に向けて飛行機を整理する必要のある北側セクションは、多忙の極みです。
東京レーダー北「Allnippon 3204,descend and maintain 1800.」
(ANA3204、高度1800フィートまで降下せよ。)
全日空3204便「descend and maintain 1800,Allnippon 3204.」
(1800フィートへ降下する。)
交信の隙間ができたので、素早く交信します。
ユナイテッド航空891便「United 891,5000 for 4000.」
(こちらUAL891、高度5000フィートから4000フィートへ降下中。)
東京レーダー北「United 891,radar,turn left heading 300.」
(UAL891、こちらレーダー、磁方位300へ左旋回せよ。)
ユナイテッド航空891便「Left 300,United 891.」
(磁方位300へ左旋回する、UAL891。)
全日空202便「Radar,Allnippon 202,leaving 7800 for 7000,heading 270.」
(レーダー、こちらANA202、高度7800フィートから7000フィートへ降下しながら真西へ飛行中。)
東京レーダー北「Allnippon 202,radar,descend and maintain 6000.」
(ANA202、こちらレーダー、高度6000フィートへ降下せよ。)
全日空202便「descend and maintain 6000,Allnippon 202.」
(ANA202は6000フィートへ降下する。)
東京レーダー北「Aircanada 001,turn left heading 180 3 miles to BIRDY,cleared for ILS runway 16L approach.」
(ACA001,BIRDYポイントから3マイルの地点で磁方位180へ左旋回せよ、滑走路16LへのILS方式での進入を許可。)
エアカナダ001便「180 heading,cleared ILS 16L approach,Aircanada 001.」
(真南に旋回する。16LへのILS方式での進入許可確認。)
BIRDY(バーディー)ポイントというのは、滑走路16Lの北側、進入経路上にある電波を送る無線局の名称で、位置情報の通達などに使われています。
東京レーダー北「Allnippon 3204,turn left heading 250.」
(ANA3204、磁方位250へ左旋回せよ。)
全日空3204便「Left heading 250,Allnippon 3201...04.」
(磁方位300へ左旋回、ANA3201…04。)
東京レーダー北「United 891,reduce speed to 190 knots,then descend and maintain 3000.」
(UAL891、190ノットに減速し、高度3000フィートへ降下せよ。)
ユナイテッド航空891便「Speed 190 then descend 3000,United 891.」
(190ノットへ減速、その後3000フィートへ降下。)
東京レーダー北「Allnippon 202,turn right heading 280.」
(ANA202、磁方位280へ右旋回せよ。)
全日空202便「Turn right heading 280,Allnippon 202.」
(280へ右旋回、ANA202。)
先ほど北への迂回を指示されたユナイテッド航空891便のように、この全日空202便も北寄りに迂回する指示が出されました。
全日空3204便のパイロットがコールサインを間違えた理由は単純で、成田発名古屋行きの便が3201便だからです。距離も短いし、往復で担当するパイロットだったのでしょう。往路便のコールサインくらい、自然にぽろっと出てしまうものです。
他にも、トラブルを起こした航空機の便名を間違えてしまうのも、人間だから仕方ないのです。状況が切迫していると、便名が適当になってしまうのはしょうがないのです。
(ex:
- JAL123便墜落事故で管制官は「ジャパンエア124」と呼んだ
- ハドソン川の奇跡で管制官は「カクタス1549」を「カクタス1529」と呼んだ
東京レーダー北「Allnippon 3204,reduce speed to 170 knots.」
(ANA3204、170ノットに減速せよ。)
全日空3204便「Reduce speed to 170 knots,Allnippon 3204.」
(速度170ノットに減速する、ANA3204。)
東京レーダー北「Aircanada 001,contact tower 118.35.」
(ACA001、タワーと周波数118.35で交信せよ。)
エアカナダ001便「11835,Aircanada...」
(118.35に変更、ACA…)
東京レーダー北「United 891,turn left heading 280,reduce speed to 170 knots.」
(UAL891、磁方位280へ左旋回し、170ノットに減速せよ。)
ユナイテッド航空891便「Left heding 280,fall 170,United 890...891.」
(磁方位280へ左旋回、170ノットへ減速する。)
薄々気付いているかもしれませんが、ネイティブの英語を話すパイロットは、日本語英語の管制のような型に嵌ったやり方とは違い、独特の言い回しをします。
基本的には管制官に指示された内容を確認するには、管制官が言った言葉を鸚鵡返しするのですが、時間がかかるような長い指示が来た場合には、簡略化するようにしています。
東京レーダー北「Allnippon 202,reduce speed to 200 knots,then descend and maintain 4000.」
(ANA202、200ノットに減速し、高度4000フィートへ降下せよ。)
全日空202便「Reduce airspeed 200 knots,then descend 4000,Allnippon 202.」
(対気速度220ノットへ減速、4000フィートへ降下、ANA202。)
東京レーダー北「Allnippon 3204,turn left heading 180 3 miles to BIRDY,cleared for ILS runway 16L approach.」
(ANA3204、BIRDYポイントから3マイルの地点で磁方位180へ左旋回せよ、滑走路16LへのILS方式での進入を許可。)
全日空3204便「Left heading 180,cleared for ILS runway 16L approach,Allnippon 3204.」
(真南へ旋回、滑走路16LへのILS方式での進入許可を確認。)
先行している全日空3204便が滑走路16Lの最終進入経路へ旋回を始めました。ユナイテッド航空891便はこれに続きます。旋回や降下の指示が次々飛びます。
東京レーダー北「United 891,turn left heading 250.」
(UAL891、磁方位250へ左旋回せよ。)
ユナイテッド航空891便「Left 250,United 891.」
(250へ左旋回、UAL891。)
東京レーダー北「United 891,descend and maintain 1800.」
(UAL891、高度1800フィートへ降下せよ。)
ユナイテッド航空891便「Descend 1800,United 891.」
(1800へ降下、UAL891。)
東京レーダー北「Allnippon 3204,maintain 160 or greater until BIRDY,contact tower 118.35.」
(ANA3204、BIRDYポイントまで160ノット以上を維持、タワーと周波数118.35で交信せよ。)
全日空3204便「Maintain 160 or greater until BIRDY,contact tower 118.35,Allnippon 3204.」
(BIRDYポイントまで160ノット以上を維持、タワーと118.35で交信する、ANA3204。)
東京レーダー北「Allnippon 202,turn left heading 260,descend and maintain 2800.」
(ANA202、磁方位260へ左旋回し、高度2800フィートへ降下せよ。)
全日空202便「Left heading 260,descend and maintain 2800,Allnippon 202.」
(ANA202は磁方位260へ左旋回、高度2800へ降下する。)
後ろから、迂回していた全日空202便がコースに戻り始め、デルタ航空617便、全日空908便も東京レーダー北と交信を始めます。
デルタ航空617便「Delta 617,5500 for 4000.」
(こちらDAL617、高度5500フィートから4000フィートへ降下中。)
東京レーダー北「Delta 617,radar,turn left heading 300,descend and maintain 1800.」
(DAL617、こちらレーダー、磁方位300へ左旋回、高度1800フィートへ降下せよ。)
デルタ航空617便「Left 300,descend 1800,Delta 617.」
(磁方位300へ左旋回、1800へ降下する、DAL617。)
全日空908便「Radar,Allnippon 908,7000,heading 280.」
(レーダー、こちらANA908、高度7000フィート、磁方位280で飛行中。)
東京レーダー北「Allnippon 908,radar,roger.」
(ANA908、こちらレーダー、了解。)
後続の航空機にも次々と指示が出ますが、ユナイテッド航空891便も滑走路に接近しています。ここでようやく、最終進入経路への進入許可が出ます。
東京レーダー北「United 891,turn left heading 180 3 miles to BIRDY,cleared for ILS runway 16L approach.」
(UAL891、BIRDYポイントから3マイル地点で磁方位180へ左旋回せよ、滑走路16LへのILS方式での進入を許可。)
ユナイテッド航空891便「Left 180,cleared ILS 16L approach,United 891.」
(真南へ旋回、16LへのILS方式進入許可を確認。)
東京レーダー北「Allnippon 202,resume normal speed.」
(ANA202、通常速度で飛行せよ。)
全日空202便「Resume normal speed,Allnippon 202.」
(了解、通常速度で飛行。)
東京レーダー北「Allnippon 908,turn left heading 270,descend and maintain 5000.」
(ANA908、磁方位270へ左旋回し、高度5000フィートへ降下せよ。)
全日空908便「Heading 270,descend 5000,Allnippon 908.」
(真西に旋回し、5000へ降下、ANA908。)
東京レーダー北「Allnippon 202,turn left heading 230.」
(ANA202、磁方位230へ左旋回せよ。)
全日空202便「Turn left heading 230,Allnippon 202.」
(磁方位230へ左旋回、ANA202。)
東京レーダー北「Delta 617,turn left heading 280.」
(DAL617、磁方位280へ左旋回。)
デルタ航空617便「280,Delta 617.」
(280、了解。)
東京レーダー北「Allnippon 908,reduce speed 200 knots.」
(ANA908、200ノットに減速。)
全日空908便「Reduce speed 200,Allnippon 908.」
(200ノットに減速、ANA908。)
東京レーダー北「United 891,contact tower 118.35.」
(UAL891、タワーと周波数118.35で交信せよ。)
ユナイテッド航空891便「11835,United 89...891.」
(118.35、了解、UAL89…891。)
東京レーダー北「Allnippon 202,turn left heading 1...」
(ANA202、磁方位1…)
ここでユナイテッド航空891便の担当セクションが、東京レーダー北から、成田タワーに変わります。
成田空港には滑走路が2本あり、それぞれの滑走路に1つセクションがあるため、合わせて2つセクションがあります。今回交信するのは、空港の北側にあり、2500メートルの長さのB滑走路担当の管制官。B滑走路はこの当時主に着陸専用でしたので、着陸機が列をなしています。
ユナイテッド航空891便「Narita tower,United 891,on final 16L.」
(成田タワー、こちらUAL891、16Lの最終進入経路上にいる。)
成田タワーB「United 891,Narita tower,runway 16L continue approach,wind 130 at 11.」
(UAL891、こちら成田タワー、滑走路16Lへ進入を継続せよ、南東から11ノットの風がある。)
ユナイテッド航空891便「Continue approach 16L,United 891.」
(UAL891、了解、16Lへ進入を継続する。)
いつかの記事に書いたような気がしますが、航空管制官という職業は、男尊女卑の制度が早いうちに崩れたため、女性が多いのが特徴です。
車輪を下ろし、着陸への準備は万全です。
先行している全日空3204便が着陸したため、着陸許可の連絡を受けます。
成田タワーB「United 891,preseding traffic landing roll,runway 16L cleared to land,wind 130 at 11.」
(UAL891、先行している機体が着陸したため、滑走路16Lへ着陸支障なし。)
ユナイテッド航空891便「Cleared to land 16L,traffic insight,United 891,thank you.」
(16L着陸支障なし、機体を視認、UAL891、情報ありがとう。)
成田タワーB「Allnippon 3204,turn right,taxi to B hold line,contact ground 121.85.」
(ANA3204、右折して滑走路を離脱後、B停止線へ向かえ。グランドと周波数121.85で交信せよ。)
全日空3204便「Turn right,taxi to B hold line,contact ground 12185,Allnippon 3204.」
(右折後、B停止線に向かい、グランドと交信する、ANA3204。)
こうしてみると、成田空港の周りって、本当に田舎ですよね。アジア有数の巨大都市東京の国際空港が、こんな田舎にあるって思うと、外国人はどう思うのでしょうか。大都市の空港ってどこも都心部から離れた場所にあるけど、そこそこ立地は立派だぞ…
滑らかな着地の後、決して長くはない2キロ半の滑走路で減速し、着陸完了です。
成田タワーB「United 891,turn right B7,taxi to B hold line.」
(UAL891、B7誘導路を右折し、B停止線に向かえ。)
ユナイテッド航空891便「Right turn,taxi to B hold line,United 891.」
(了解、右折し、B停止線に向かう。)
この間におそらくグランドへの管制引継ぎと、ゲートへの走行許可などのやりとりをしているのですが、機内アナウンスに遮られて聞こえなくなっています。アナウンスの後、女性の日本語の声が無線から聞こえてきます。
全日空成田309「成田グランド、グランド南側、全日空成田309です、どうぞ。」
↑よく聞き取れなかったので適当です(泣)
成田グランド北「全日空成田309、グランドです、北側まで横断支障ありません。」
全日空成田309「はい、北側まで横断します、了解しました、309。」
グランドスタッフの方だと思います。
成田空港の南側に、空港内で唯一の整備エリアがあります。整備エリアにはJAL・ANAの格納庫と、日本貨物航空の貨物ターミナル、邪魔な航空機の一時的な待機場所があります。
多分このグランドスタッフの女性も、整備エリアの待機場所から飛行機をトーイングしてきたのでしょう。それとも地上を走行している関係車両でしょうか。
デルタ航空617便「Ground,Delta 617,with you.」
(グランド、こちらDAL617、周波数を合わせた。)
成田グランド北「Delta 617,Narita ground,taxi via B,hold short of S5.」
(DAL617、こちら成田グランド、B走行路へ向かい、S5誘導路手前で待機せよ。)
デルタ航空617便「B,hold short of S5,Delta 617.」
(B走行路を経由、S5誘導路手前で待機、DAL617。)
後続のデルタ航空617便が着陸し、グランドと交信したところで、このビデオは終わっています。
いかがだったでしょうか。今回は一航空機の立場から、航空管制を解説していきました。航空機が出発地から目的地まで飛ぶ間に、実に多くの管制官にサポートされているということが分かったと思います。またネタがあったら解説という形で載せていきますので、よろしくお願いします。
↑本当かよ