2013年9月1日日曜日

航空管制の話 Part3

久々の投稿ながらネタがないもので…
「Tokyo international airport,infomation Romeo.
0730,ILS Z runway 34L approach and ILS Z runway 34R approach.
Landing runway 34Land 34R.
Departure runway 05 and 34R.
Departure frequency 126.0 from runway 05,120.8 from runway 34R.
And parallel ILS approaches to runway 34L and R are in progress.
Wind 080 degrees 20 knots.Visibility 2800 meters,rain,mist.
Few 500 feets stratus,Scattered 800 feets stratus,broken 1400 feets stratocumulus.
Temperature 21,dewpoint 20,QNH 2949 inches.
Advise you have infomation Romeo.」
(東京国際空港、空港情報R。
協定世界時07時30分現在、滑走路34番左側へのILS-Z方式進入及び滑走路34番右側へのILS-Z方式進入を実施中です。
着陸滑走路は34番左側と34番右側で運用中です。
離陸滑走路は05番と34番右側で運用中です。
出発管制用周波数は、滑走路05番からの航空機は126.0、滑走路34番右側からの航空機は120.8が割り当てられています。
また、滑走路34番左側と右側への平行ILS進入が進行中です。
風は西から毎秒10メートルあります。視程は2800メートルで雨、靄がかかっています。
500フィートに積雲が少々あります、800フィートに積雲が点在しています、1400フィートに層積雲が多数あります。
気温は摂氏21度、露点温度は20度、高度計規正値は2949インチです。
以上、空港情報Rでした。)

だいぶ前のATISですが、今回は周波数等々の話を。
  • 「Departure frequency 126.0 from runway 05,120.8 from runway 34R.」
  • (出発管制用周波数は、滑走路05からの航空機は126.0、滑走路34番右側からの航空機は120.8が割り当てられます。)

滑走路の運用状況を伝えた後は、パイロットに伝えるべき情報が、必要に応じて提供されます。羽田空港の場合、特になければ離陸する滑走路ごとに割り当てられた周波数を事前に通達します。また、滑走路05番を使用する航空機、つまり南行きの航空機(だいぶ前の投稿を参照)には126.0メガヘルツ、滑走路34番右側を使用する航空機、つまり北行きの航空機には120.8メガヘルツが割り当てられます。これは羽田空港では日中の混雑する時間帯のみ使用され、深夜早朝は126.0メガヘルツの周波数のみ使用します。

他にも、空港周辺で発生している局地的乱気流、ウインドシアの情報を提供している場合もあります。ウインドシアがどんなものかを説明すると長くなるので、簡単に言うと、発達した積乱雲からもたらされる強力な下降気流です。これに着陸時の飛行機なんかが突っ込むと墜落しやすくなり、危険です。

  • 「And palarell ILS approaches to runway 34L and R are in progress.」
  • (また、滑走路34番左側と右側への平行ILS進入が進行中です。)

どういう意味かというと、例えば南から来て滑走路34番左側へ進入中の航空機があります。前方の航空機がトラブルを起こして滑走路34番左側が使えなくなりました。通常ならば滑走路の手前から再上昇して進入コースまで逆戻りしますが、平行ILSが使えるのであれば、横に並んでいる滑走路34番右側に緊急退避できるシステム。

他にも、空港やその周辺に設置されている無線局の故障・障害の通知や、メンテナンス作業などによる滑走路閉鎖の予告も、状況に応じて行います。
ここまでだけで空港の運用状況がだいたい理解できます。この先は空港の気象情報になりますが、長くなってしまうのでこの辺で失礼します。

ビビッドレッド・オペレーションのOPいいですね。なのにYouTubeから消えていく…

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