2013年7月20日土曜日

DREAM BREAKERS

↑何かかっこいいw

直訳すると「夢の破壊者」。
別に何かの愛称というわけではありません、僕が勝手に考えました。

DREAM BREAKERS
これが何を指すかというと、
火災事故を繰り返しているボーイング787です。

ボストンでの燃料漏れ、高松への緊急着陸、ロンドンでの火災などで有名となったボーイング787。

ボーイング社は需要は少ないが遠くまで飛ばせる飛行機を作ろうと思い立ちます。
ボーイング777(250~400人乗り)は遠くまで飛ばせるが大勢いないと採算が取れない。
ボーイング767(150~300人乗り)は燃費が悪い。
ボーイング737(80~180人乗り)は少人数でも採算が取れるが近距離しか飛べない。

ボーイング747(300~500人乗り)やエアバスA380(300~600人乗り)は、主に需要も多く距離のある路線(ロンドン~ニューヨーク・香港・シドニーなどが具体例、成田~ソウルは例外)に投入されています。JALやANAはぼったくりだしサービスも世界規模だとイマイチなので、需要も微妙です。なのでJALはちゃっちゃとジャンボジェットを捨てたわけです。

話を戻しましょう。燃費も良くて、需要が少ない路線向きで、かなりの距離を飛べる航空機を作ろう。低燃費エンジンや軽量化素材などをふんだんに使い、低コストでの大量生産を可能にしました。

ANAやJALはこれを真っ先に買い付け、テロ以降儲からなくなったユナイテッド航空など世界の航空各社も発注しました。

しかしここから問題が続きます。
開発段階で遅延が生じ、納入が2008年から2009年に延期されました。ANAは2008年の北京オリンピックのときにチャーター便に使用する予定だったそうなので、大目玉を食らったようです。
2010年8月にはエンジンのテスト中にエンジンが爆発。
同年11月には試験飛行中に配電盤で火災と、
数々のトラブルを起こしつつも、何とか2011年に納入にこぎつけました。

ANAやJALは、燃費の悪いボーイング767の就航路線(羽田~大阪・岡山・山口宇部・北京・台北・シンガポールなど)や、需要の低迷からなかなか手が出せなかった路線(成田~シアトル・サンディエゴ・ボストン・ヘルシンキ、羽田~フランクフルトなど)に次々と投入されました。

ANAやJALにとっては、ある意味会社の再起を賭けたようなものだったのでしょう。しかしこれが裏目に出ます。

ボストンに着いたJAL008便が、到着後に機体後部から煙が発生。
さらに香川県上空を羽田に向かって飛行中だったANA692便の機体前部で煙を感知し、高松空港に緊急着陸。
このようなバッテリーのトラブルが相次いだことから、FAA(アメリカ連邦航空局)は、すべてのボーイング787の運航を停止。これは1979年に、貨物室ドアの欠陥で飛行中に貨物室ドアが吹き飛ぶ事故が相次いだマクダネルダグラスDC-10以来のことです。
これ以外にも、燃料漏れや無人の航空機からの出火などが相次ぎ、元々尽いていた愛称「DREAM LINER(夢の飛行機)」は、さながら「DREAM BREAKER(夢の破壊者)」となりつつあります。

ちなみに日本製の部品を名古屋の中部国際空港から運び出す際に使用した特別な貨物機は、ボーイング747の派生で、「DREAM LIFTER(夢の重量挙げ選手→夢の運び人)」という愛称がついています。

まあ、ボーイング787にはしばらくの間、乗らない方がいいでしょうw
↑おい!

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